芝 忠(しば ただし)

神奈川県異業種グループ連絡会議理事
関東学院大学講師。
東京都出身

※国内を初め、韓国・シンガポールなどにおいて異業種交流の普及啓発に貢献。

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 交流会 - 2005.01.22 -
金沢大会
昨年(2004)11月に石川県金沢市で開催された「第6回INF大会(広域異業種インターネットフォーラム)」は630人の参加という、規模では過去最大の大会となりました。民間主体で「草の根運動」的な異業種交流大会としては画期的な内容でした。今回初めて経済産業省の全面的な事業参加と本省並びに中小企業庁の課長の参加を得たことは、「民主導型」にもかかわらず、継続的かつ地域持ち回りの交流大会の重要性と今後の発展方向の一つを示すものとなりました。
 この大会は「かながわ異業種交流センター」の発足(平成7年81995))に伴い情報化を基本柱にした「首都圏ビジネスコミュニティ(MBC)」グループ(南出健一会長)が結成され(現在参加者30人)、グループ内の情報化だけでなく、全国的な情報ネットワークづくりに乗り出したのがそもそものきっかけでした。当時広がりを見せはじめたインターネットを全国的に活用して各地の異業種交流会を横連結し、ビジネスチャンスを広げたいというMBCや神奈川異グ連の呼びかけに応じた各地の組織が毎年開いてきたものです。賛同する団体・機関・大学・個人が共同して全国企画委員会を開設し、今日まで続いてきました。第1回大会を川崎市(1999)で開催し、以降岩手大学・新潟市・東京都北区・愛媛県今治市と、その都度名乗りを挙げたグループ(団体・機関等)が主催してきました。今やインターネットを活用した情報交流は常識化していますが、今度は相互に認めあった全国規模のネットワークづくりが課題として残っていました。

さて大会は、基調講演として金沢美術工芸大学学長平野拓男氏が「デザインの役割陋餞成観念の打破と新要素の調和」を、分科会(ワークショップ)は・地域社会の情報化と中小企業のIT事情、・経営資源としてのデザイン陋颯妊競ぅ鵑魍茲したものづくり、・中小企業の経営は人づくり、夢づくり陋饋佑離┘優襯ーを増大する人材育成を、・農・商・工の連携と地域ブランド戦略陋馘租と強みを持つ金沢で地域ブランド構築を、・広域異業種ネットワーク陋饕楼荵唆塙渋い琉磴い魍萢僂靴森域連携、・企業の国際化に対応した経営陋馥販行政法人雇用能力開発機構スポンサーワークショップ、の6つが開催されました。また並行して「ITビジネスマッチング」、「広域ネットワーク研究会」などが行われました。交流懇親会には石川県知事や金沢市長等が駆けつけ、盛大な交流会となりました。
 この中で筆者が担当した第5ワークショップや広域ネットワーク研究会では重要な前進がありました。全国的ネットワークづくりについて、いくつかの地域の代表からは予てから現行の全国組織を分断するものではないか、という批判を受けていましたが、討論の中でむしろ新たなネットワークを構築することにより、現在の組織の弱点を補強する側面があるという理解が進んだことです。さらに経済産業省自身もこうした民間サイドからの動きを歓迎しているようだ、ということが大会に対する支援姿勢などから読み取れることから、何も神奈川県だけの勝手な行動ではなさそうだということが分かり始めたという事情もあります。異業種交流の全国組織体てもある埣羮企業異業種交流財団の予算的な縮小方向に対して、新たな展開方向を模索する意味でもこうした全国規模の情報ネットワーク化の動きを異業種交流グループ自身が構築していく必要性の理解が一段と進みました。近い将来、こうしたネットワークの事務局をどこが担うのかは別として、作業日程そのものは現実的に進行する必要があります。単に賛成出来ないからと言って、何もしないでいれば、埣羮企業異業種交流財団自身の存続が危ういし、各県の異業種交流協議会(異グ連等)の活動内容も全国的な傾向としては低下傾向にあり、その活性化が大きなテーマとして背景にあります。敢えて神奈川異グ連が提案している「事業化プロジェクト方式」を県段階の異業種交流組織が取り組み、コーディネート機能を発揮するなどの活動を行わなければ、協議会の存続も困難です。こうした事情が段々と理解され、今大会で、ほぼ各県の同意が得られたということです。そういう意味では10年間の総決算となった重要な大会でした。

 次回大会は大阪府と決まりました。
 全国情報化ネットワークづくりについては、大会終了後の第1回全国企画委員会にて、マイクロソフト社の「経革広場」(楽天市場のようなもの)を参考に、過去のINF大会参加者の賛同を得るようなものの構築を検討することとしました。
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 交流会 - 2005.01.22 -
異グ連20周年と広域ネットワーク化研究会
異グ連20周年と広域ネットワーク化研究会(平成16年6月14日)
 4月28日、異業種グループの連合体である神奈川県異業種グループ連絡会議(神奈川異グ連、南出健一議長)が「20周年記念交流大会」を横浜市内で 200名の参加で開催しました。
神奈川異グ連は今から20年前の昭和59年(1984)4月20日、神奈川県工業試験所(現神奈川県産業技術総合研究所)にて23グループ、50人の参加で発足しました。当時は都道府県段階の連合体は前年に設立された静岡県1県しかなく、神奈川異グ連はすでに北海道から広島県からの企業会員や東京都内のグループも参加するという「広域」な連合体でした。その後、各県に組織されましたが(現在33都道府県)、静岡県が活動停止、長野県や新潟県が解散するなど連合体の活動は大きな課題を抱えています。そうした中、神奈川異グ連が4月28日、全国で初めて「20周年記念交流大会」を開催したことは、今後の連合体の活動方向を占う意味で極めて重要な意義を持ちます。
当日は松沢成文神奈川県知事のほか朴魯錬韓国中小企業振興公団日本事務所所長、片山長昭埣羮企業異業種交流財団理事長、松原邦夫山口県異業種グループ連絡協議会副会長、神座磯男神奈川県中小企業家同友会代表理事の来賓の祝辞のほか、記念講演・記念パネルディスカッションが行われました。

記念講演は「洋服づくりと異分野交流陋餽睥隹充匆颪梁弍」と題して横浜市戸塚区の中嶌洋服店の中嶌敏男氏が、・私のものづくり人生・異業種の仲間から学んだ経営学・お年寄りや障害のある方だって皆んなと同じ服を着て街を闊歩したい・民謡の王様「正調・江差追分」で恩返しという内容で感動的なお話でした。
 記念パネルディスカッションは「第1回広域ネットワーク化研究会と課題」というテーマで、神奈川異グ連の南出議長をコーディネータ、パネラーとして清水健司岩手大学地域連携推進センター長、皆川忠志山形県米沢電機工業会理事、巽健次京都府異業種交流会連絡会議事務局長、鈴木規夫大分県異業種団体協議会会長、八幡敬和神奈川県オールディーズシニアクラブ事務局長の5氏。                      実は記念式典の前に「第1回広域ネットワーク化研究会」が開催され、今後の全国的ネットワーク化の問題について協議が行われました。この「研究会」は昨年(2003)11月に愛媛県今治市で開催された「第5回INF大会(広域異業種インターネットフォーラム)」の「ネットワーク化」分科会の事前会議の合意によるもので、本年(2004)11月の第6回INF大会が石川県金沢市で予定されていますが、それまで4回の「研究会」を開催して広域ネットワークの対案を練るというものです。準備が急なため、参加地域はあまり多くありませんでしたが、第2回を7月に岩手大学、第3回を京都、第4回を金沢で開催することが決まりました。

今まで、神奈川県中心にバラバラで行われていた・INF大会・広域地域間交流(米沢・山口・愛媛・都城市・神奈川県)・各県連合体による広域ネットワーク活用、の3つの動きを初めて相互乗り入れをし、全国的規模に広げる方向性が打ち出されました。
 もちろん埣羮企業異業種交流財団傘下の各県連合体も、同財団主催の「異業種交流・融合化推進研究会(各県連合体の会長・事務局長会議)」などで連合体相互の交流をテーマに情報交流を行ってきましたが、具体的なネットワークづくりにまでは至りませんでした。折しも埣羮企業異業種交流財団の大幅な財政的見直しが行われている現在、各連合体の位置づけも大きな課題です。昨年度2回開催された埣羮企業異業種交流財団主催による「広域連携推進研究会」では、筆者から「広域交流が新たなチャンスを生み出す陋馘静展開から面的展開へ」(2003,9大阪)、「変化する地域異業種交流活動に対する協議会等のリーダーシップについて」(2004.1東京)の問題提起をさせていただきました。
 今、中央官庁では「異業種交流」についての見直しが行われているようですが、重要なことは、異業種交流という手法を活用した様々な交流域陋駑磴┐弌峪些愆姥鯲」「創業支援」「広域交流」「新連携」等はこれまでの異業種交流手法の実践的概念の拡張領域にあると言えるものであって、異業種交流と何か対立的に捕らえ、「すでに異業種交流は陳腐化した」という理解は間違いでしょう。事実神奈川では、こうした各種の組織化活動の一部が神奈川異グ連のリーダーシップの元で推進されています。各中小企業支援団体や大学・行政等がそれぞれの立場で推進していますが、神奈川異グ連という「異業種交流の連合体」が推進している役割は決して小さくはありません。
 本年度新規事業として「新産学連携サロン」の開催事業が埒斉狎鄰羮企業センターから異グ連へ「委託事業」として予算 100万円計上されたことも、異グ連の先進的提案能力として注目されます。これは「大学主導型のマッチングシステムではなく、そこに行けば奇人・変人・ユニーク人材が必ずいる、という常設的な要素を入れた交流拠点づくり」を目指すもので、経営人材づくりに貢献する新たな仕組みです。横浜・川崎・横須賀の3か所に同時開設し、さらに東京都大田区や相模原・厚木・小田原方面にも順次広げていこうという大構想です。こうした構想が異業種交流活動の延長線上から出て来るということが重要です。

第7回INF大会が熊本で来年開催されることがほぼ内定しました。熊本県異業種交流協議会の宮村宣司会長がかねてから「中小企業全国販売ネットワーク」づくりを提唱していることもあり、いよいよインターネット活用や「フェイス・ツウ・フェイス」の両側面からの広域ネットワークづくりが重要な段階を迎えているということです。
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