異グ連20周年と広域ネットワーク化研究会(平成16年6月14日)
4月28日、異業種グループの連合体である神奈川県異業種グループ連絡会議(神奈川異グ連、南出健一議長)が「20周年記念交流大会」を横浜市内で 200名の参加で開催しました。
神奈川異グ連は今から20年前の昭和59年(1984)4月20日、神奈川県工業試験所(現神奈川県産業技術総合研究所)にて23グループ、50人の参加で発足しました。当時は都道府県段階の連合体は前年に設立された静岡県1県しかなく、神奈川異グ連はすでに北海道から広島県からの企業会員や東京都内のグループも参加するという「広域」な連合体でした。その後、各県に組織されましたが(現在33都道府県)、静岡県が活動停止、長野県や新潟県が解散するなど連合体の活動は大きな課題を抱えています。そうした中、神奈川異グ連が4月28日、全国で初めて「20周年記念交流大会」を開催したことは、今後の連合体の活動方向を占う意味で極めて重要な意義を持ちます。
当日は松沢成文神奈川県知事のほか朴魯錬韓国中小企業振興公団日本事務所所長、片山長昭�埣羮�企業異業種交流財団理事長、松原邦夫山口県異業種グループ連絡協議会副会長、神座磯男神奈川県中小企業家同友会代表理事の来賓の祝辞のほか、記念講演・記念パネルディスカッションが行われました。
記念講演は「洋服づくりと異分野交流�陋餽睥隹充匆颪梁弍�」と題して横浜市戸塚区の中嶌洋服店の中嶌敏男氏が、・私のものづくり人生・異業種の仲間から学んだ経営学・お年寄りや障害のある方だって皆んなと同じ服を着て街を闊歩したい・民謡の王様「正調・江差追分」で恩返しという内容で感動的なお話でした。
記念パネルディスカッションは「第1回広域ネットワーク化研究会と課題」というテーマで、神奈川異グ連の南出議長をコーディネータ、パネラーとして清水健司岩手大学地域連携推進センター長、皆川忠志山形県米沢電機工業会理事、巽健次京都府異業種交流会連絡会議事務局長、鈴木規夫大分県異業種団体協議会会長、八幡敬和神奈川県オールディーズシニアクラブ事務局長の5氏。 実は記念式典の前に「第1回広域ネットワーク化研究会」が開催され、今後の全国的ネットワーク化の問題について協議が行われました。この「研究会」は昨年(2003)11月に愛媛県今治市で開催された「第5回INF大会(広域異業種インターネットフォーラム)」の「ネットワーク化」分科会の事前会議の合意によるもので、本年(2004)11月の第6回INF大会が石川県金沢市で予定されていますが、それまで4回の「研究会」を開催して広域ネットワークの対案を練るというものです。準備が急なため、参加地域はあまり多くありませんでしたが、第2回を7月に岩手大学、第3回を京都、第4回を金沢で開催することが決まりました。
今まで、神奈川県中心にバラバラで行われていた・INF大会・広域地域間交流(米沢・山口・愛媛・都城市・神奈川県)・各県連合体による広域ネットワーク活用、の3つの動きを初めて相互乗り入れをし、全国的規模に広げる方向性が打ち出されました。
もちろん�埣羮�企業異業種交流財団傘下の各県連合体も、同財団主催の「異業種交流・融合化推進研究会(各県連合体の会長・事務局長会議)」などで連合体相互の交流をテーマに情報交流を行ってきましたが、具体的なネットワークづくりにまでは至りませんでした。折しも�埣羮�企業異業種交流財団の大幅な財政的見直しが行われている現在、各連合体の位置づけも大きな課題です。昨年度2回開催された�埣羮�企業異業種交流財団主催による「広域連携推進研究会」では、筆者から「広域交流が新たなチャンスを生み出す�陋馘静�展開から面的展開へ」(2003,9大阪)、「変化する地域異業種交流活動に対する協議会等のリーダーシップについて」(2004.1東京)の問題提起をさせていただきました。
今、中央官庁では「異業種交流」についての見直しが行われているようですが、重要なことは、異業種交流という手法を活用した様々な交流域�陋駑磴┐弌峪些愆姥鯲�」「創業支援」「広域交流」「新連携」等はこれまでの異業種交流手法の実践的概念の拡張領域にあると言えるものであって、異業種交流と何か対立的に捕らえ、「すでに異業種交流は陳腐化した」という理解は間違いでしょう。事実神奈川では、こうした各種の組織化活動の一部が神奈川異グ連のリーダーシップの元で推進されています。各中小企業支援団体や大学・行政等がそれぞれの立場で推進していますが、神奈川異グ連という「異業種交流の連合体」が推進している役割は決して小さくはありません。
本年度新規事業として「新産学連携サロン」の開催事業が�埒斉狎鄰羮�企業センターから異グ連へ「委託事業」として予算 100万円計上されたことも、異グ連の先進的提案能力として注目されます。これは「大学主導型のマッチングシステムではなく、そこに行けば奇人・変人・ユニーク人材が必ずいる、という常設的な要素を入れた交流拠点づくり」を目指すもので、経営人材づくりに貢献する新たな仕組みです。横浜・川崎・横須賀の3か所に同時開設し、さらに東京都大田区や相模原・厚木・小田原方面にも順次広げていこうという大構想です。こうした構想が異業種交流活動の延長線上から出て来るということが重要です。
第7回INF大会が熊本で来年開催されることがほぼ内定しました。熊本県異業種交流協議会の宮村宣司会長がかねてから「中小企業全国販売ネットワーク」づくりを提唱していることもあり、いよいよインターネット活用や「フェイス・ツウ・フェイス」の両側面からの広域ネットワークづくりが重要な段階を迎えているということです。 |